内視鏡とレーザー光線を使って組織を蒸発、切除

2009年12月01日

前立腺肥大症で薬物療法での治療のほかに手術という治療法の選択肢もあります。体への負担が少ないため、術後の開腹も早い方法です。内視鏡とレーザー光線を使って前立腺肥大症の患部にレーザーを当てて組織を蒸発させたり切除したりします。目安としては前立腺が100ml以下の場合に適応され、この基準は「TURP」とほぼ同じです。100ml以上になったら開腹手術が選択されます。ただ、ホルミウムレーザーでの治療方法「HoLEP」は一部で100ml以上の前立腺の場合も行われる場合が出てきています。手術中の出血量が「TURP」よりも少量ですむので高齢の前立腺肥大症の患者や心臓などに持病を抱えた人にも使える治療法です。レーザー治療には「HoLEP」と「HoLAP」があります。「HoLEP」は尿道から内視鏡を入れてレーザー照射のファイバーを送り込みます。そしてレーザーを照射しながら肥大した前立腺の部分をくりぬきます。「HoLAP」は尿道からレーザーを照射し、前立腺の組織にあてて蒸散して小さくする方法です。どちらも治療後に射精した精液が膀胱に逆流する「逆行性射精」や「尿失禁」などの病気になることがあります。治療後14日後ぐらいに病院で検査をすればその後受診しなくても大丈夫です。前立腺肥大症のホルミウムレーザーを行っている病院は新しい治療法で全国の泌尿器科にありますが受診できる病院は限られています。


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Posted by リクウ at 19:18 │前立腺肥大症の治療方法