前立腺肥大症の重症度を判断

2009年12月29日

前立腺肥大症になった場合、自分にあった治療法を受けるために医師との問診などを通して前立腺肥大症の重症度を判断して適当な治療法を選択します。生活に支障が出ていない初期を「第一期」といいます。前立腺肥大症の自覚がない人も多く、前立腺の肥大はそれほど大きくありません。ただ、小さくても肥大部分が膀胱などを刺激するので頻尿になります。トイレに行く回数が増えたと感じるでしょう。この時期に前立腺肥大症に気がつけば、薬物療法や経過観察となります。自覚症状がでてくるのが「第二期」です。前立腺肥大症ではないか、と自分でも気がつきはじめます。つねに残尿感があり、不快感があるでしょう。力をいれないと排尿できにくくなります。尿道炎や膀胱炎などを合併することもあります。残尿が少なければ薬物療法で、多くなってきたら手術も選択肢になってきます。次の「第三期」では日常生活に支障がでる段階です。通院はしているでしょうか、この段階まできたら手術を考えることが必要です。つねに膀胱に尿がたまっている状態です。尿が排出できないので膀胱にたまった尿がもれる尿失禁もおこります。このような状態が続くと尿が逆流し、腎臓の機能が低下します。命の危険もあります。この段階では手術が第一の選択肢となります。  


Posted by リクウ at 13:28前立腺肥大症の治療方法

一番よくないのは寒い外で固いイスで長い間座っていること

2009年12月24日

前立腺肥大症は普段の何気ない行動の積み重ねで起こりやすくなっているかもしれません。例えばあぐらや正座を長時間続けるのはよくありません。前立腺を圧迫し、尿が出にくくなります。下半身の血液循環も悪くなります。その上寒いときはますます血液の流れが滞り、膀胱を刺激して頻尿になります。一番よくないのは寒い外でベンチなどの固いイスで長い間座っていることです。また、座敷などに長時間あぐらで座ってお酒を飲んでいるのもよくありません。よい姿勢はソファーなどで下半身を圧迫しない座り方です。他にも前立腺肥大症の治療後は規則正しくバランスのよい食事を心がけましょう。前立腺に悪い影響を与えるような過剰なエネルギー摂取や栄養の偏りは避けましょう。お酒の飲みすぎもよくありません。適量ならかまいませんが、飲みすぎると骨盤内の血行を悪化させるので飲酒後に急性尿閉になりやすくなります。適量は人それぞれですが、ビールは1日に大瓶1本程度、日本酒なら1合、25度の焼酎なら1/2合が限度といわれています。また、心身ともにリラックスすることが大切です。ゆっくりと入浴する、散歩をするなど自分だけのリラックス方法をみつけてみましょう。前立腺肥大症治療後、また同様の症状や気になることがあったらすぐに受診しましょう。  


Posted by リクウ at 19:56前立腺肥大症の治療方法

その人の症状にあわせて治療法を選択

2009年12月19日

前立腺肥大症の治療ではその人の症状にあわせて治療法を選択します。前立腺肥大症は通常は命に関わることはない病気です。ですから治療ではつらいと感じる症状を改善して日常生活の質(QOL)をあげるのが目的となります。前立腺肥大症の検査などを受けて自覚症状も軽く、第一期の場合には「経過観察」といわれることがあります。この場合には日常生活を見直して少しだけ改善することで排尿に関する症状や悩みが軽減されます。とにかく症状を悪化させないようにすることが大切です。前立腺がうっ血すると尿閉がおこりやすくなります。普段の生活の中でうっ血しないように注意して過ごしましょう。このうっ血は長時間座りっぱなしでいるとなりやすくなります。血行が悪化するからです。あとはお酒の飲みすぎにも注意が必要です。お酒の飲みすぎも骨盤内の血行不良を招きます。食事にも注意しましょう。栄養のバランスに気をつけて、規則正しくきちんと摂りましょう。ある程度経過観察を続けて症状が以前より悪化したときなどはすぐに診察を受けましょう。具体的に気をつけたい症状は「夜間の排尿回数が増えた」場合や「排尿をがまんするのがつらくなった」などの症状です。ガマンしていると合併症などを引き起こす可能性があり、危険です。  


Posted by リクウ at 21:09前立腺肥大症の治療方法

手術の流れ

2009年12月14日

前立腺肥大症の手術の流れをみてみましょう。病院によってもスケジュールは異なりますので一例として参考にしてみてください。前立腺肥大症で最も多く行われている手術「TURP(尿道的前立腺切除術)」の場合です。通常手術前日から入院します。術後1週間から10日前後は入院することになります。手術前日、つまり入院した日に毛の処理をして寝る前に下剤を飲みます。消灯後は飲食できません。その後手術まで絶食します。手術当日は朝浣腸をして手術着に着替えます。手術は1時間ぐらい、長くても1時間30分で終了します。術後、ベッド上で安静にします。足のしびれなどがなくなれば水を飲めます。術後2日目ぐらいまでは尿道に管をいれて排尿します。止血のため、管は固定されます。翌朝までは点滴をします。手術翌日は止血のために止めていた管を除去し、そうすれば歩けます。3~4日目ぐらいに膀胱を洗浄し、医師が尿道を通していた管を抜きます。その後、排尿は通常どおりトイレで行えるようになります。5~6日目ぐらいからシャワー、7日目には入浴が可能になります。退院後注意したいのは排泄です。尿道の細菌感染を防ぐために水分をいつもより意識して多めにとって尿の量を多くします。ガマンしないですぐにトイレに行きましょう。また便はいきまないでするようにします。便秘にならないよう食物繊維の多い食事をこころがけましょう。  


Posted by リクウ at 19:39前立腺肥大症の治療方法

最もよく行われている内視鏡を使った手術

2009年12月09日

内視鏡を使った手術は前立腺肥大症の治療で最もよく行われている手術方法です。尿道から内視鏡と手術器具を入れて前立腺肥大症の組織部分を削り取る方法で「TURP(尿道的前立腺切除術)」といいます。30年以上まえから行われているので全国の泌尿器科で受けることができます。開腹手術に比べて出血量も少なく、体への負担が少ない手術方法です。尿道にカメラを入れて中の様子をみながら電気メスで前立腺肥大症の患部部分を切り取ります。後遺症もなく、安全な方法です。手術の跡も残らないし、入院期間は少なくてすみます。術後の痛みも少ないです。安全な手術法で、前立腺肥大症の問診や検査で重度と判定された場合に行います。長所の多い手術方法ですが、「TURP」が受けられない人もいます。尿道が狭くて切除鏡が挿入できない人、前立腺肥大症がかなり重度で肥大が大きすぎる人、合併症などで手術が難しい人、全身の状態が手術に耐えられない人などです。手術はだいたい1時間ぐらいで行われます。手術後の合併症として考えられるのは「逆行性射精」、「尿失禁や尿もれ」、「排尿困難」、「血尿」などです。前立腺が100ml以上の場合は開腹手術で前立腺を包む皮膜を切り、指で患部を掻き出します。体への負担は大きいですが、全部を切除できる意味では安全ともいえます。  


Posted by リクウ at 20:26前立腺肥大症の治療方法